アパートのオーナー様や賃貸経営を考えている方は、不動産の相続について知りたいと思うことも多いのではないでしょうか。実際にご相談を受けることも少なくありません。
たとえば相続税還付。
土地評価を適正な価格に再評価することで、相続税が戻ってくることをご存知でしょうか。近年、そういった事例は増加しています。
そこで今回から、相続税還付に関連する不動産の評価について、事例を交えて紹介します。
まず、「そもそも、なぜ相続税は納め過ぎになるケースが多いのか」というお話をさせていただきます。
自己申告納税制度と賦課課税制度
なぜ相続税還付が起きるのかをご説明する前に、相続税がどのように確定するのかを理解しておきましょう。
納税確定には2つの方式があります。それは、「自己申告納税制度」と、「賦課課税制度」です。
自己申告納税制度とは、納税者自らが税額を計算して申告し、納税する制度です。所得税や法人税、消費税などが該当します。
一方、賦課課税制度は、税金を徴収する側、つまり国や地方自治体等が税額を計算し、納税者に通知する制度です。自動車税や固定資産税などが該当します。
さて、ここで相続税に話を戻しましょう。
相続税は、自己申告納税制度に基づいて決められます。ここでポイントになるのは、申告制度ですから、納税者が各種法律などを正しく理解していることが前提となるということ。つまり大半の場合、申告作業を税理士など専門家に依頼することになるのです。このことを覚えておいてください。
次回は、「相続税還付はなぜ起きるのか?」についてお話します。
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株式会社フジ総合鑑定 大阪事務所 事務所長。不動産鑑定士。24年間で3,600件以上の相続税申告・減額・還付業務の実績を誇る、相続・不動産コンサルティング事務所で、公平な立場から不動産の評価を行う、相続・不動産のプロフェッショナル。